練習のススメ 04 |
本番につながる音で! お家で練習するのに、どんな音で練習するのがよいのか?についてお話したいと思います アコギ編 アコギはそもそも生音の演奏になりますので、空間系エフェクターの話はここではおいて置いて、どんな感じで自分の音がお客さんに聞こえているかということから話を進めましょう アコギの場合、サウンドホール(アコギの真ん中にある穴ぼこ)から基本前に音が出ていますので、実際普通の状態ではお客さんのように自分の音を聞くことはまず不可能です。 ですので、細かいタッチノイズとか、シングルノートの余分な共鳴とか、ストロークの音のバランスとか細かい調整がなかなかできていない人がギター歴の長い人でも結構います ライブをよくする人ならギターの生音をマイクで拾うのがどれほどステージでは難しいかわかると思いますが、現在では生音の小さいアコギの場合ピックアップというマイクをつけてほとんどの人がライブをしています ・・・でよく感じることですが、ピックアップつきのギターで自分の音をモニターやアンプから普段から良く聞いている人は、きちんと音を出せている人が多いということなのです 普段から自分の音と直接向かい合うことになりますので、自分の音のことをよく把握していてバランスの良い音を出す人が多いです。逆にギターから回り込んだ生音のみで直接自分の音を聞かずに長年演奏してきた人は、たいてい一番最初にアンプから聞く自分の音に「こんな音だったのか・・・」と驚きます ここを取っ掛かりにして、アルペジオ、ストローク、シングルノートの自分の癖に気づいてもらって、よりレベルを上げてもらえると嬉しいです 環境とギター ちゃんと音を出すのは大事とはいえ、夜中に爆音ストロークを、きちんと防音のできていないアパートや民家でやるのは、まわりの人に当たり前に迷惑な話で、ろくに防音もできてないのにスタジオだライブハウスだといって近隣住民に迷惑を掛けている論外な人間と同じレベルになってしまっては、音楽を楽しむ意味がありません アルペジオや、シングルノートに関してはサイレントギター、太目のゲージを張ったエレキなどを使ってアンプやエフェクターのヘッドホンで聞けば、自分の音もかなりチェックできますし、夜でもさほどの音ではないので、生徒さんいわく、「テレビでもつけていればまず大丈夫」のようです ただストロークに関しては、サイレントギターでもそこそこ音が響くようなので、生徒さんによっては河川敷に車を止めて窓を閉めておいて爆音ストロークの練習をしたり、カラオケボックスにギターを持ち込んで練習したり、公共の格安スタジオで爆音練習をしています 家の中でちまちまストロークをして、しょぼいストロークの癖がついては時間の無駄どころの騒ぎではないので、思い切ってジャカジャカできる環境で練習して、自分がどんなバランスなのか録音して聞いてみてください 空間系エフェクターと無音 空間系エフェクターとは、リバーブとかコーラスとかディレイとか基本音質を変えずに残響とかダブリング(もう一人同じことを演奏している)をコントロールする装置のことなのですが、実際にオーケストラのホールとか、教会とか、残響に関しては昔から建物的にも扱われてきたものなので、ごく稀にいるのですが、空間系エフェクターをまるでごまかしの為の悪者のように無視するのも音楽の歴史から考えてもどうかとはおもいますが・・・ 今はほとんど見かけませんが、カラオケのエコー掛けすぎのような状態では何を弾いているのかわかんないのでまずいですし、演奏の無音部の意識が途絶えている演奏というのも、そうとうまずいです とくに、ギターの場合は残響の少ない弾弦楽器ですので、音が消えた状態でも余韻が必要な場所では、意識を残しておかないと本当にショボイ演奏になります(アルペジオの変わり目やメロディーの継ぎ目など・・・) リバーブのメリットというのは、実際のライブで音の厚みを増すだけでなく、演奏を止めたときの残響の雰囲気を感じることができるという点にもあるので、ギター演奏の無音部の雰囲気作りにも使ってみてはどうかと思います アコギ編の続きとエレキ編はまた後日 |