練習のススメ その1
 皆様が効率よく練習出来ますように、練習の仕方など効果のありそうな方法を、お伝えできたらなと思います。
 いっぺんに全部お伝えするのは無理だと思いますので、内容は少しずつ、充実させていく予定です。
 また、「他にこんないい方法があるよ」など、ためになりそうな情報は、メールにてお教えいただけると幸いです。
 練習は毎日すべし

なかなか、忙しくて時間が取れない方も多いと思いますが、やはり毎日ギターにさわっている人と、週末ちょこっとの人ではかなり差が出ますね。特に、弾き始めて間もない人は、ギターを弾かずにいるとすぐに指先も柔らかく戻って、サボった分だけ、何度も痛い思いを最初から繰り返すことになるのでしっかり弾いた方が良いでしょう
 練習に使える時間も、人によってまちまちで、今は少なくなりましたがギターキッズなんかは、「普通の勤め人が8時間働くのだから、プロを目指しているのなら8時間弾いて当たり前」と思っていたほうが良いです。働いている人は一日15分くらいの人から2時間取れる人までいろいろですが、現状維持のみであれば、それこそ曲の長さ分の時間で十分かもしれませんが、より安定した演奏や技術、レパ−トリーを増やしたいのであれば、おのずと時間は増えるでしょう

 現状を知るべし

 特に時間の制限の多い方は、効率の良い練習が必要になりますね。ただ闇雲に弾くだけでは、練習の効率としては、かなりよろしくありません・・
 ですので、いま、自分がどのような状態で、何が足りていて、何が足りないのかを正確に把握する必要があります
 たとえば、コードを押さえるのに、この弦だけ音が出ない・・・
 そのままなんとなく、練習を繰り返していて時間がたって音が出るようになる場合もありますが、きちんと原因を把握して、ピンポイントで、そこを調整した方が圧倒的に効率が良いですし、時間の短縮になります!このコードの場合、色々原因は考えられますが、この現状で調整が必要なのは、力なのか、位置なのか、角度なのか、爪の長さなのか、などなどの原因を自分で把握できたら、そこを調整して、きれいな音が出るくせをつけるという作業になります。
 原因がわからなければ、先生などに聞いて、原因を把握して調整法などを聞けば、ひとりで「音が出ない・・・」とうなっている時間の無駄がなくなります
 後、よく見かけるのに、曲を途中で間違えると最初から弾きなおして、また、同じ所で詰まってまた最初から、また同じ所で・・・・・最初から、と本人はいたってまじめに、練習しているようですが、これほど効率の悪い練習法はありません。現状、詰まる箇所が曲のどの部分なのかをはっきりさせて、そこをピンスポットで取り出して、詰まる原因を探り、対応を考えてそこをまず練習します。弾き込みが足りないときは、その場所をしっかり弾き込んでから、前後をつなげる練習をすると、仕上がりは早くなります。
 
 現状を知るべし その2
 
 気持ちよく演奏して「俺って、とっても巧いかも?」と思うのは、精神衛生上とても大事なことではありますが、楽器そのものが、「人に聞いてもらってなんぼ」の世界でもありますので、自分の音がどのように聞こえているのかを、客観的に知ることは、とても大事です。これは「自分の演奏をプレイバックして確認する」と言う作業になります
 やり方は、練習のときから、ICレコーダーや、アナログな人はラジカセ、MDウォークマンなどで自分の演奏を録音して、演奏後に客観的に聞く。
 それをチェックして、良い場所と問題箇所を確認して、問題箇所を調整すると、非常に良い練習になります。
 自分が思っているより音程が高いとか低いとか、リズムがずれているとか、ここの音量はもっと下げた方がとか、弾けていたと思っていたのに音が出てないとか、おそらく演奏している最中ではわからないことが、色々見えて来ると思います。私も、録音したり、ビデオで自分の演奏をチェックして、調整したりしていますので皆さんもやってみてください
 
 ギター耳を作るべし 

 ギターを弾き始めた人が、「今まで普通に聞いていた歌謡曲とかのギターの音が、はっきりわかるようになりました」と言う話を良く聞きますが、これはいわゆる「ギター耳」が出来てきた状態で、ギターの音に集中して、その音を意識の中で増幅しているのだと思います
 これは、耳コピーをするときにかなり大事ですね、今はバンドスコアがたくさん出ているので押さえる場所とかはわかると思いますが、フレーズのニュアンスまでは良く聞かないと再現できませんので、注意深くギターの音を聞くというのが大事です。ギターのトーンとか、強弱、微妙な間とか、ギター耳をより進化させて演奏につなげてください。
 あと「速いフレーズが何弾いているかわからない・・」と言っている人も、ギターの速いフレーズのたくさん入っているような曲を、色々聞いていると自然に耳が慣れてきて、フレーズの内容がわかるようになってきています。意識して聞くともっと早くなれて、効率が良いです。
 速弾きができるのは、速弾きが普通だと思っているのがかなり大事なので、やはりここでも、速弾き対応のギター耳が出来てくると、すんなり速弾きに入っていけるようです
 
 ギター耳を作るべし その2

 当然その人によって、音楽の好みはまったく違うのですが、聞いたことがないことによって自分の演奏の枠が、狭められているようではかなりもったいないですねー。同じ曲でもいろんな人が演奏すると、かなり違った解釈になり色々面白いです。同じ人が、違う年代や違う場所で同じ曲を演奏してもかなり違いがあったりして、「こんなアプローチがあるのか」とか「これはちょっと私の趣味ではないな」とか、自分で演奏者のギターアプローチがわかるようになれば、ギター耳もかなりなもんじゃないでしょうか。これを、先述の、現状を知るべしその2で書いた、「自分の演奏をプレイバックして確認する」の作業に加えると、自分のギターの方向性や表現の幅を広げるかなり有効な方法になると思います。